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2008.08.15
【連続記事: あなたの気づかない日本のいいところ Vo6】text by 取締役・営業部長 白石ルース
『日本の“もてなし”について』
「YOKOSO」と大きく表示してある東京のレインボーブリッジの近くの三角型のビルをご存知ですか?来日してから、長い間、その看板はWelcomeサインだと思ったのです。空港に近いせいか、「Welcome To Tokyo!」を表示していると思い、積極的にHospitalityをもつ国だなって思いました。しかし最近になって、その看板が「横浜倉庫」の広告であることがわかり、大きな疑問が解けました。「ようこそ!」を大きく表示することは、私が長年経験した日本人のホスピタリティの、奥深さとは違いますもんね。
伊豆半島にある「望水」という旅館に訪れた時、象徴的な日本のもてなしを経験しました。
まず、フロントとギフトショップが両脇にある横広いロビーの手前で靴を脱ぎスリッパに履き替える間、まったく無音でスタッフなどの気配もありません。ゆっくりと、自分の心地でその旅館と出会う瞬間を大切にしているのです。床の石や柱の深い薔薇色の木。永遠に続くような太平洋の水平線が、ロビー奥の窓から揺れています。一段下がったお茶スペースで腰を下ろし、うっとりしていると、いつの間にか手元に味柔らかな昆布茶が運ばれてきました。
いつ、どこから誰がもってきたかすら、気がつきませんでした。これこそが“日本的なもてなし”、・・・相手の心を読んだ上でのサービスの極地です。
この“もてなし“には、特殊な能力、つまりもてなす方の側が、受ける相手の喜びを感じ取り、満足を感じられる・・・という感性が必要です。
今、流行のアンケート方式などで得る直接評価ではなく、「お客様の幸せな笑顔」や「お客様の笑い声」などの精神的な評価を汲み足らないと、なかなか到達できない精神的な能力ですね。
ある企業が町への貢献として、川の掃除に協力していることを先日雑誌で読みました。町の住民が子供のときに楽しんで遊んでいた川が年々汚れてきたため、みんなで川を復活させることを決めたというニュースです。そしてサポートしている社長の話を読んで感動を覚えました。川を綺麗にする事は、町を訪れる方々への「もてなしになる」というコメントでした。
最近サービス業のグローバル化が進み、比較的に安易で、簡単なフレンドリー・積極系のHospitalityに日本も変ってきているような気がします。しかし、形式的に海外のマニュアルを取り入れることも大事ですが、日本的な「もてなしの心」をとても大切にしていただきたいと思います。
Text by 取締役・営業部長 白石 ルース
「美楽(Bigaku) 9月号掲載」
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Profile
取締役・営業部長
白石 ルース
20年日本滞在、ハワイ出身。
2006年に、欧米系女性として初の宅地建物取引主任者だ。
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