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2009.01.15

【連続記事: あなたの気づかない日本のいいところ Vo11】text by 取締役・営業部長 白石ルース

『 “誠意のビジネス”って感動的!』

本日、白石ルースちょっと怒っています。家具付のサービスアパートメントの営業活動を通して、多くの国の方々とビジネスをする機会があります。
先週は一人のお客様の要望に応えるため、“根回し”を何度も行い、要望通りの結果になりました。
しかし喜んでくれると期待しましたが、なんと「なんで最初から言ってくれないのよ!何でこんなにずるずると変わるのよ」と逆ギレされたのです。お客様からしてみれば、結果が中々でなくて且つ変更が多くていらいらする気持ちはわかりますが、入居の状況が悪くなっているなら文句言われても仕方ないのですが、条件が良くなっていっていれば、「なんでこんなに変わるの?!」と叱られたくないですね。

でも、そのときにフと気付いたのは、私が誠意を持って接していることと思ってもらえなかったのです。なんらかの悪意でわざわざ、良い条件提示を引き延ばしていると思われていたのです。え?え?・・・わざわざ交渉を遅らせ、こちらにとっての良い条件を少しでも残す動きをするほどの余裕なんかないんですけどね。そう思われても。

先輩から、「お客様をなによりも大事に扱う」、「損して得する」、「信用を構築するにはどうするのか」などの心理ばかり教わったのです。お互いが誠意をもって接することが大前提です。値引きや条件交渉を前提に提案を出すのではなく、ほとんどはお互いの益を考え、長い目のリレーション維持を重視する企画をすることが多いですよね。私からみて、Win/Winな内容を初段階から提示することが日本流です。

先日、東南アジアでタクシーに乗り、目的地に着き、運転手さんに言われた通りの金額を渡したら、「面白くない!」といわんばかりの顔をされました。やはり、私との交渉の駆引きを楽しみにしていたのではないでしょうか。何となくその交渉している時間を楽しみ、贅沢に感じ・・・?日本的な考えでいくと、無駄な商売の習慣ですね。時間ももったいない。関西の出張で聞いたことありますが、タクシーの運賃まで交渉が必要なんて、本当に皆がたいへんだと思います。

さて、冒頭のお客様ですが、結局一所懸命説明しても信じてくれなかったのです。私の社内での地道な努力が実らず、有利な条件を引き出したのに残念。
でも今後とも外国の方と接するときは、日本のビジネスプリンシプルを紹介し、短期の交渉決定型から企画内容・リレーション維持に集中する誠意を広げていきたいと思います。
「日本の商売の基本は、お客さまを、どう“もてなす”か、そこが喜びになってるんですよ」

Text by 取締役・営業部長 白石 ルース
「美楽(Bigaku) 2009年2月号掲載」

  • Profile
    取締役・営業部長
    白石 ルース

    20年日本滞在、ハワイ出身。
    2006年に、欧米系女性として初の宅地建物取引主任者だ。